5.Search

サーチ(Search)とは,複数のデータの中から特定のデータを見つけ出す作業のことです。日本語では探索や検索と呼びます。

サーチのアルゴリズムには,ランダムなデータを取り扱えるものと,ソート済みのデータを取り扱うものとがあります。

リストサーチ(list search)

データのリスト構造とはA, B, C, ……のように,データが次々と連続している構造のことを言います。代表例は配列です。

そのようなリスト構造を持つデータの集合を探索するためのアルゴリズムを,ここではリストサーチと呼びます。

探索のアルゴリズム

  • 線形探索
  • 二分探索
  • ハッシュ法

線形探索

線形探索という言葉は英語のLinear Searchの直訳です。線形探索はリストの先頭から終端に向かって目的の要素を探し出すアルゴリズムです。

目的の要素であるという判定は比較によって行います。

アルゴリズム分析

  1. リストの先頭から要素を取り出す
  2. 取り出した要素の値と探したい要素の値を比較する
    • 一致すれば探索完了
    • 一致しなければ 1. へ戻り次の要素を取り出す

かなりシンプルで理解し易いアルゴリズムです。

サンプルコード

線形探索のアルゴリズムを実装したsketchは次のとおりです。

線形探索のsketch。LinearSearch.pde

// 線形探索   Linear Search
// 番兵無し   No Sentinel

final int    NUMBER_OF_RANDOM_DATA = 500;
final String DATA_FILE_NAME        = "RandomData.txt";
final int    DIAMITER              = 5;
final int    SEARCHING_VALUE       = 37;

ArrayList<Integer> nums = new ArrayList<Integer>();
int i = 0; // サーチ回数。drawする度にカウントアップ

void setup(){
  //ランダムなデータの読み込み
  loadData();
  //ディスプレイウインドウの設定
  size(NUMBER_OF_RANDOM_DATA,NUMBER_OF_RANDOM_DATA);
  background(0,0,0);
  frameRate(60);
  stroke(255,0,0);
}

void loadData(){
  String lines[] = loadStrings(DATA_FILE_NAME);
  for(String val : lines){
    nums.add(int(val));
  }
}


void linearSearch(){
  if (SEARCHING_VALUE == nums.get(i)) {
    println("Hit!");
    ellipse(i,nums.get(i),DIAMITER*2,DIAMITER*2);
    exit();
  } 
}

void draw(){
  println("Searching value is " + SEARCHING_VALUE);
  if (i < NUMBER_OF_RANDOM_DATA){
    //サーチ1パス
    linearSearch();
    //結果をプロット
    println("Count " + i);
    clear(); 
    for (int k=0; k < nums.size(); k++) {
      if ( k == i ) {
        ellipse(k,nums.get(k),DIAMITER*2,DIAMITER*2);
      } else {
        ellipse(k,nums.get(k),DIAMITER,DIAMITER);
      }
    }
    ++i;
  }
}

 

参考:

  • http://www.codereading.com/algo_and_ds/algo/linear_search.html

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

CAPTCHA


Related Post

7.Recursive7.Recursive

再帰とは 再帰(Recursion)とは,再帰的な構造を持つアルゴリズムのことです。再帰的な構造とは,自分自身の定義の中に,自分自身を含む構造です。再帰の代表的な例として階乗やユークリッドの互除法の再帰的定義がよく用いられます。それぞれについて学習していきます。 階乗 整数nの階乗は記号!を用いてn!と書きます。実際の計算は次のように行われます。 n! = n × (n-1) × (n-2) × ... × 2 × 1 この式を再帰的定義に書き換えると,次のようになります。 n! = […]

10.String Searching10.String Searching

文字列を検索する – indexOf/lastIndexOfメソッド 文字列に含まれる部分文字列を検索するには、indexOfメソッドを利用します。indexOfメソッドは、指定された部分文字列が最初に登場した位置を、文字列の先頭を0としたインデックス番号で返します。文字列が見つからなかった場合、戻り値は-1となります。第2引数で、検索開始位置を指定することもできます。 1 2 3 String str = "にわにはにわにわとりがいる"; System.out.println(str.indexOf("にわ"));  // 結果:0 System.out.println(str.indexOf("にわ", 1));   // 結果:4 部分文字列を文字列の末尾から検索するならば、lastIndexOfメソッドを利用してください。 1 […]

12.Map12.Map

Map構造 コレクションクラス Map構造は、キーと値をセットにしたものを1つの要素として管理するデータ構造です。 「HashMap」「TreeMap」の2種類があります。 要素がキーと値で管理されているので、キーを指定して値の取得や更新、削除を行います。 Map構造は、キーによって値を管理するためキーの重複は不可です。 (同じキーがセット(put)された場合は上書きされます。) マップ(HashMap) HashMap は、名前(キー)と値の組み合わせを要素として持つ配列です。 HashMapは格納順は管理されません。キーと値にnullを使用することが可能です。 HashMap hm = new HashMap(); hm.put("Brian Kernighan","A REGULAR EXPRESSION […]