9.Set

Set構造は、要素を順番付けしないで管理するデータ構造です。「HashSet」「TreeSet」の2種類があります。 Listのような順番付けや、Mapのようなキー管理もないため、要素の取得にはIteratorや拡張for構文で取得します。このようなことからHashSetは要素の取得順は保証されませんが、TreeSetは自動ソートされて管理されるのでソートされた順番で要素が取得されます。また、HashSetは要素にnullを使用する事が可能ですが、TreeSetはnullを使用する事ができません。Set構造は、要素の重複は不可です。(同じキーがセット(add)された場合は上書きされます。) セット(HashSet) HashSet も配列を扱いますが、要素の重複が許されない、順序の保障が無い点が ArrayList や LinkedList と異なります。要素を参照する際には Iterator を用います。 §HashSetTest.java import java.util.*; class HashSetTest { public static void […]

8.Sort

ソートとは ソートとは,複数のデータを特定の順序に従うよう並べ替える作業のことです。順番の決め方には次の2つがあります。 昇順:小さいものから大きなものへ 降順:大きなものから小さなものへ   並べ替えは、主にデータベースなどの大量のデータを処理する必要のあるプログラムで有用です。試験の点数の高い順番に並べ替えて、上位1000人を合格にするなどの場合は、点数による並べ替えが行われます。また、住所録のデータを住所毎にまとめて参照したい場合は、住所(文字列)による並べ替えが行われます。 ソートアルゴリズム ソートの処理は、さまざまなプログラムの中で頻繁に使われ、そのゆえ、古くからいろいろなアルゴリズムが考案されてきました。 ソートを行うアルゴリズムの例として次のものが挙げられます。 基本形 基本交換法:バブルソート 基本選択法:直接選択法 基本挿入法 応用形 改良交換法:クイックソート 改良選択法:ヒープソート 改良挿入法:シェルソート バブルソート バブルソート (bubble […]

7.Recursive

再帰とは 再帰(Recursion)とは,再帰的な構造を持つアルゴリズムのことです。再帰的な構造とは,自分自身の定義の中に,自分自身を含む構造です。再帰の代表的な例として階乗やユークリッドの互除法の再帰的定義がよく用いられます。それぞれについて学習していきます。 階乗 整数nの階乗は記号!を用いてn!と書きます。実際の計算は次のように行われます。 n! = n × (n-1) × (n-2) × … × 2 × 1 この式を再帰的定義に書き換えると,次のようになります。 n! = […]

6.Stack and Queue

キューとスタックは、古典的なデータ構造として広く知られているものですが、 実装上はリストの一種と考えることができます。 キュー キュー (Queue) は「先入れ先出し (First-In First-Out, FIFO)」を表すデータ構造です。 データを取り出す際、先に格納したものから順に取り出します。 銀行や病院やたい焼き屋の待ち行列 (先に並んだ人からサービスを受ける) コンピューターでプリンタへの出力処理や、ウィンドウシステムのメッセージハンドラ、プロセスの管理など、データを入力された順番通りに処理する必要がある処理に用いられる。 データを追加する操作をエンキュー(enqueue)。データを取り出す操作をデキュー(dequeue)という。 スタック スタック(Stack)は、 「あと入れ先出し (Last-In First-Out, LIFO)」あるいは「先入れあと出し(First-In […]

5.Search

サーチ(Search)とは,複数のデータの中から特定のデータを見つけ出す作業のことです。日本語では探索や検索と呼びます。 サーチのアルゴリズムには,ランダムなデータを取り扱えるものと,ソート済みのデータを取り扱うものとがあります。 リストサーチ(list search) データのリスト構造とはA, B, C, ……のように,データが次々と連続している構造のことを言います。代表例は配列です。 そのようなリスト構造を持つデータの集合を探索するためのアルゴリズムを,ここではリストサーチと呼びます。 探索のアルゴリズム 線形探索 二分探索 ハッシュ法 線形探索 線形探索という言葉は英語のLinear Searchの直訳です。線形探索はリストの先頭から終端に向かって目的の要素を探し出すアルゴリズムです。 目的の要素であるという判定は比較によって行います。 アルゴリズム分析 リストの先頭から要素を取り出す 取り出した要素の値と探したい要素の値を比較する […]

4.Data Structure

データ構造とは データ構造(データこうぞう、英: data structure)は、計算機科学において、データの集まりをコンピュータの中で効果的に扱うため、一定の形式に系統立てて格納するときの形式のことである。 ソフトウェア開発において、データ構造についてどのような設計を行うかは、プログラム(アルゴリズム)の効率に大きく影響する。そのため、さまざまなデータ構造が考え出されている。 配列 配列(はいれつ)は同じ型の変数を複数取り扱うために考案された仕組みです。配列は変数名にカッコ付きの整数を添えることで順番を決め,要素を区別します。配列によってまとめられた,一つひとつの変数を要素(ようそ)と呼びます。要素を区別するために添えた数字を添字(そえじ)と呼びます。 配列は大変シンプルで,コレクションクラスに比較すると必要とするメモリ量が少なく,アクセスが高速なことがメリットです。データを単純に格納して,順番に参照する程度の用途であれば,コレクションクラスに比較して配列のほうが有利です。 最も基本的な配列の使用例を次に示します。配列の要素数を含めて宣言し,配列の添字を明記して要素に値を代入し,添字を指定して要素の値を呼び出します。 String names[] = {“Tim Bray”,        // 0番目の要素 “Brian Kernighan”, // 1番目の要素 […]

3.Algorithms

アルゴリズムとは アルゴリズム(英: algorithm)とは、数学、コンピューティング、言語学、あるいは関連する分野において、問題を解くための手順を定式化した形で表現したものを言う。「算法(さんぽう)」と訳されることもある。 基本的なアルゴリズム 順次 条件判定と分岐 (if, switch) 繰り返し (while, for)   順次 順次実行構造は,上に書かれた命令が先に実行され,下に書かれた命令が後に実行される構造のことです。なるべくこのようなシンプルで自然な構造になるようコードを書くべきです。 典型的な順次実行の例として,GSWPよりサンプルコードを引用します。 // Example 03-13 from “Getting […]

2.Install Java env.

Javaのインストール MacBookでのJavaのインストール方法 http://java.com/ja/download/help/mac_install.xml MacにJavaをインストールするには、次の手順に従います。 jre-7u6-macosx-x64.dmgファイルをダウンロードします。ファイルをダウンロードする前に、使用許諾契約の内容を確認し、同意します。 .dmgファイルをダブルクリックして起動します パッケージ・アイコンをダブルクリックし、インストール・ウィザードを起動します 結果確認 chen-no-MacBook-Air:~ chen$ java -version java version “1.8.0_11” Java(TM) SE Runtime Environment (build […]

1.Introduction

プログラミング言語   コンピュータ上で動くプログラムには様々な目的のために,様々な動きをするものがあります.その動きによって,プログラムの書きやすい書き方が異なります.そのために,これまで様々なプログラム言語が考え出されてきました. プログラム言語の分類 プログラム言語を書き方の種類で分類すると,手続き型言語,関数型言語,論理型言語, オブジェクト指向言語に分けられます. 手続き型言語は,命令文を実行する順に並べます.その順を変えるには繰り返し文や分岐文などの制御構造を利用します.手続き型言語には FORTRAN や COBOL,PASCAL,C などがあります. 関数型言語は,関数を定義することで動作を指示するもので,LISP や ML が代表的な例です. 論理型言語は,形式論理,数理論理に基づいたプログラム言語で,事実を定義することである問題を解決することができます.論理型言語には Prolog などがあります. オブジェクト指向言語は,データとそのデータに対する操作をまとめたオブジェクトの性質を定義することで動作を指示します.オブジェクト指向言語には Smalltalk,C++, […]

Algorithms and Data Structures

授業概要  ソートとコレクションを中心にアルゴリズムとデータ構造に関する基本を学習する。 Java言語によるプログラミング技術の基本事項を習得する。 特にアルゴリズムとデータ構造の理解を中心に、講義および演習を行う。 授業の到達目標 ・オブジェクト指向言語の概念を理解するとともに、Javaを用いて課題を解決するスキルを身につける。 ・アプリケーションの開発に必要な概念を理解するとともに、Java言語を用いて実用的なWebアプリケーションの開発が行えるようになる。 事前・事後学習の内容 予習としてMyWasedaに掲載するレジュメの事前読了を求めることがあります。各回の予習には90分~120分かかると想定されます。 授業計画 1: 本講義の目的と進め方について説明する。最終的に作成するアプリケーションの実例を説明する。 2: 基本概念を理解する。Javaのインストールからコマンドライン実行の方法を学ぶ。 3: 基本的なアルゴリズムを学ぶ。 4: 基本的なデータ構造を学ぶ。 5: 探索アルゴリズムを学ぶ。 […]